にゃんころもちべぇのお薬手帳

とある地方の病院薬剤師 にゃんころもちべぇ がお勉強したり、気になったことを書き留めるブログ。

おくすり飲めたね

こにゃやちわー

にゃんころもちべぇです

ご無沙汰しております…

 

さてさて、しばらく姿を隠していた間に転職しました

今までは急性期の総合病院でしたが、現在は在宅特化型の調剤薬局に勤務しております

 

そこで、ふと患者さんのご家族から相談されたことを1つ

 

龍角散の「おくすり飲めたね(いちご)」についてです

 

嚥下が思わしくなく、服薬ゼリーを利用してる方なのですが、

マグミットを「おくすり飲めたね(いちご)」に混ぜると青くなると…

 

実際に目の前でやって見せてくださったのですが…

 

本当に青くなる!

 

さて…これはどうしたものか…

酸化マグネシウムが青くなるなんて聞いたことがない…

そもそも酸化してるし…う~ん…

といった感じでしたので、ちょっと調べてみることに

 

おくすり飲めたね(いちご) 原材料

還元麦芽糖水あめ、エリスリトール、寒天/ゲル化剤(増粘多糖類)、酸味料、乳酸カルシウム、香料、ムラサキイモ色素、甘味料(ステビア)、カラメル色素

 

色が変わるということは…色素?

と見当をつけて、ムラサキイモ色素について調べてみると…

 

あたり!

 

ムラサキイモ色素

pH3.0で鮮明な紫赤色

pH5.5で薄い紫赤色

pH8.0で紫青色

 

というわけで、マグミット(酸化マグネシウム)によってアルカリ性になったことによって、ムラサキイモ色素の色が変化することで青色になったと考えられる、という結論に

 

下剤のイメージが強い酸化マグネシウムですが、制酸剤としての効果もあることは忘れてはいけませんね

薬物相互作用だけではなく、こういったところにも化学は潜んでいる、という例でした